絵本の読み聞かせ3 – 分類の紹介(単語)

国語

これだけはそろえたい絵本ー単語編

前回タノガク流に本を分類しました。① 単語を知る ② リズムを知る ③ 情緒を育む   ④ 物語を楽しむ ⑤ 自分で考える ⑥  感受性を育てる ⑦ 自然 この7分類です。この①〜⑦の中から「①単語」を見ていきます。

子供が単語を覚えていく過程をまず考えてみましょう。ただ音だけを聞いていてもそれが「意味のある言葉」として認識されない限り、赤ちゃんの中にその言葉は残りません。

赤ちゃんが音として認識している話し声が、その音に意味があると気がつくのは、話をしている音の中で繰り返しのある音を何度も聞いたときです。何度も聞くうちにその音がものを指しているとわかるのです。

たとえばいつもコップという音を聞いているとします。最初はコップというものが何かわかりませんが、コップと言われた時に必ずコップが出てきたとします。そうすると、赤ちゃんは「コップ」という音が聞こえたらコップが出てくるとわかるようになるのです。

その音が発せられたと同時に、その音が指すものが毎回同じ物であると気がつくと、その「もの」と名前が結びつくことになるのです。

では、そのものの名前を赤ちゃんがたくさん覚えるにはどうしたら良いでしょうか?一番いいのは本よりも実際のものを見るのがいいですね。でも生まれたての赤ちゃんはまだ視力が定まっていず、遠くを見ることができないし、なによりミルクを飲んで寝て、泣くのが仕事です。 たくさんの単語を周りの人が日常の中で使って、子供がその単語を覚えていく為に認識するのはなかなか難しいものです。

でも、絵本の絵を見てその絵が例えば「りんご」だとしたら、子供は「これがりんごというものなんだ。」ということが分かります。 一番いいのは、日常でよく使う言葉が出てくる物の名前の書かれた絵本を子供に読んであげることです。

果物だったり、野菜だったり。動物や身近で使うコップなども分かりやすいですね。

また、単語には「目で見られる物」の名前以外にも、

  1. 様子を表すものの言葉
  2. 物の変化や動作
  3. 自分の気持を表す言葉
  4. 人の関係や場所を表す言葉

があります。

身近な物の名前

食べ物、身の回りの小物、身の回りの家具、いきもの など
おすすめの本
「くだもの」「がたんごとん」

周りの様子を表す言葉

トントン、ジャージャー、ビリビリなど

おすすめの本
「じゃあじゃあびりびり」「もこもこ」

ものの動作を表す言葉

握る、歩く、履くなど

気持を表す言葉

喜怒哀楽、にこにこ、プンプン、えーんえーんなど

おすすめの本
「ゆめにこにこ」

場所の名前や、人の関係を表す言葉

家、公園、パパ、ママ、おにいちゃんなど
おすすめの本
「かぞく(ヘレン・オクセンバリー)」「わたし(谷川 俊太郎)」

この他に形容詞としてきれいとか、すてきとかありますが、これは日常の会話で覚えていったほうが分かりやすいですね。

絵本の読み聞かせ3 – 分類の紹介(単語)まとめ

その絵本の扉を開ける第一歩に選んだ本によって、その後に続いていく本が決まります。最初に読む本さえきちんと選んで読み聞かせをしていれば、その後に続く本はどんどん質のいいものをどんどんその子自身が見つけて積み上げていき、小学生に上がるまでにはいろいろなものに興味を持ち、意欲的で心豊かな子供ができています。ワークブックも鉛筆もいらない。ただ、毎日読み聞かせするだけです。

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