小学生のいじめの構造と思考力3

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前回少し触れましたが、「塾組み」と呼んだ、3年生の終わりからスタートする受験組みの子供たちについてです。
この子供たちにもなんとなく行動パターンの傾向があるので、まとめて見たいと思います。

都内で大手進学塾はいくつもありますが、その中で特に注意が必要なトップ2つの進学塾があります。
もちろん、その塾の中での子供たちの競争が激しいので、成績も伸びていくのですが、一方その競争の中で押しつぶされていく子供もたくさんいます。
塾の選び方についてはまた別の記事で紹介したいと思いますが、学校のクラスの中での行動パターンについてまとめます。
(※自分の子供が通っている学校での考察になるので、他の学校が同じかどうかはわかりません)

塾でのクラスわけテストとは

塾によって、クラスを分けるやり方はいくつかありますが、たいていの塾は成績順でクラスを分けていきます。その成績を決めるのが、テストになります。
1年に一度テストを行い、そのときだけ変更になる場合もありますが、大手2塾は数ヶ月ごとにテストを行いその度にクラスが変動します。たとえばABCDEとクラスがあって一番成績のいい子供は「A」一番成績が悪い子は「E」クラスといった感じです。もともと「A」クラスでがんばっていたとしても、テストの出来が悪ければ、「B」に落ちてしまいます。

塾でのクラスごとの行動パターン

4年生のはじめに問題行動が見られた子供は塾で「A」クラスの子供でした。先生が見ていないところでやさしくて反論しない子に対していきなりたたいたり、蹴飛ばしたり。この行動は約1年間くらい続きました。正直私はその子供を見て当時は勉強だけ出来ても人間的に問題があるのはどうなんだろう。。と思っていました。
ところが、この子供たち少しずつ変化していきます。特に女子に多いのですが、勉強するにつれて思考力がついてきて、その結果問題行動がなくなっていったのです。6年になる頃には問題行動を起こしている子供に対して注意をするというところまでつながっていきます。塾の国語の勉強での物語文や、随筆分などの問題を解いていくうちに、実生活でもすこしずつ考える力が備わっていっているのが手に取るようにわかりました。

この最初から「A」組みの最後まで安定して「A」組みだった子供は、みんな御三家合格しました。

次に、「A」と「B」を行ったりきたりしていた子供。この子達は自分より下のクラスの子供に対して馬鹿にする発言が目立ちました。「あなた私より馬鹿だよね。」といった感じです。だいたいこの層はうまくいって御三家のすぐ下の学校へ合格、もしくは落ちまくり一番下の滑り止めに行くことになる子もいました。今までさんざん「xxちゃんって頭悪いよね。」と「C」クラスのこの悪口を言っていたその子は、いい学校に入った「C」クラスのXXちゃんより低い学校に合格して受験後は立場逆転していました。

安定して「B」クラス、「C」クラスだった子供。以外にもこのクラスの子供たちはマイペースで特に問題行動も起こさず、自分のやり方で自分の勉強を淡々とこなしていました。

ただ、「C」クラスや、「E」クラスの子供は、はっきりと出る成績順のクラスわけで目に見える上下の関係が出来ます。特に「E」クラスの子供は2つに分かれ、まったく勉強に関心がないけれど親に言われてとりあえず塾に来ている子とがんばっているのにどうしてもクラスがあがれない(たまにあがれても「C」クラス)子とに分かれます。問題はがんばっているのにクラスが上がれない子はここで非常に自尊心を失い、心に傷を負うことになります。「私は頭悪いから。。」と思うのです。塾のところでも詳しく説明しようと思いますが、このクラス分けで頭がいい、悪いは決まらないです。その子供がその塾のやり方にあっていない、というだけなのです。親がいち早く気づいて他塾に変更することを検討する必要があるのです。

その「C」や「E」クラスの子供も学校で問題行動を起こすことがあります。どちらかというと、手や足が出るというより、スポーツが出来たり、頭がいい同じ塾でない子を口頭で攻撃したりします。そして、これは6年生受験の2月まで続いていきました。(受験が終わったら落ち着きました。)

塾と学校とのバランス

自分の子供の学校でのそれぞれの子供たちの行動パターンを、私なりに見てきた結果をまとめてみました。
塾に行っているすべての子供が上記の行動を起こすわけではありません。たぶん3割くらいでしょうか。。残りの7割の子供はしっかり塾と学校とを両立しています。

子供が通っている学校は都心で、学年の半分くらいが受験をするという教育熱心?な学校です。学校の先生も一生懸命子供たちと向き合ってくれていると思います。決していじめがあったときに問題を放置しているわけではないです。それでもどんどん大きないじめへと発展して、学校への不登校や学級崩壊するクラスもあります。

ただ、最終的にトップ校に合格したとしても一時期でも誰かに対してたたいたり蹴飛ばしたりという行為を行うことは私は大きな問題だと思います。やった本人はそれほど意識していなくても、やられた人はその1年間はつらい思いをして学校に通っていたかもしれないし、またその1年間のことは決して忘れることはないでしょう。

ただ学校でいじめをしてくる子供においても、その環境にいじめを行ってしまう要因があるということを何かの参考にしてもらえればと思い記載しました。学校の先生からの目線ではなかなかその子供がどういう環境なのかというのは把握しづらいですし、親目線からならわかることもあるかなと思いました。

いじめを起こす行動パターンがつかめるとそれがいじめ問題を解決できる糸口になるかもしれません。

次は高学年のクラスをうまくまとめていく先生のやり方を記載したいと思います。

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